10cmフルレンジを買ってみたけれど..
ALTEC LANSINGの10cmフルレンジが売られていたので,2個買ってみました.
製品に使われていたものの保守用かなにかのユニットが放出されたようです.製造番号がちょっと
ちがいます(180426と181031).強力なユニットです.

問題は,フレームの裏側のエッジ.どうも箱の内側からとめるタイプのようです..コーンのエッジの固定の仕方も
見た目に綺麗ではなく,隠すことが前提になっている感じがします(見えると製品としてどうよ..というレベル).

前板あるいは背板が取り外せるような完成箱があるといいのですけど,見つかりません(探し中).
箱は組み立てたくないし丸穴も開けたくないので,組み立てられた箱を買って(P1000-Eが第一候補),
エッジが見えてもいいので箱の外からユニットを固定したいのですが,なにも考えずにユニットをネジ止めすると
凹みます.考えましょう.箱に溝を掘るのが一番よいのですが,一番面倒くさい...
溝のところにエポキシ樹脂を流し込んでしまうというのはどうだろう..という考えも浮かんだのですが...
しばらく放置です..

P1000-Eを購入しました.穴はピッタリ.この箱では内側からユニットを取り付けるのは無理だということもわかりました.
さらに,しばらく放置です..
溝をどう埋めるかを考え,固いものを入れるのがいいなぁと(エポキシだけでは心許ない), 金属のものを探していたところ,
M3のナットが溝に入ることがわかりました.すこし厚さがたりません.平ワッシャを追加するとピッタリです.
これをエボキシで固定するか,両面テープで固定するかを考えましょう.

P1000-Eにユニットを取り付けるための下穴をあけ,M4のネジをねじ込んで取り出したあとのバリをとり,吸音材をつめました.

あとはユニットの加工です.
かった記憶があるなぁとアパートを探したところ,5mm幅の両面テープがでてきました.100均にもあるようなので入手は容易です.
こんなことをいうのもなんなのですが,どういうところに5mm幅の両面テープなんてつかうのだろう?

ユニットのネジで取り付けるための穴を塞がないように両面テープをはります.弧を描いて...はできなかったので2cmくらいで
カットします.テープをはる前に綿棒にアルコールを浸してクリーニングしておきます.一方のユニットはとんでもなく汚れていました.

これまた穴を塞がないように,穴の両わきに2個づつナットを固定していきます.

さらに平ワッシャを載せるために両面テープをはりますが,この状態でちょうど溝を埋める高さになりました.これでよしとしましょう.

これまた既に購入していたソルボセインを5mm幅にカットして,残りの溝を埋めました.

ネジ止めしました.いつもよりは緩いネジ止めです.どちらかというとユニットはソルボセインで張り付いている感じもします.

研究室にある機材と組み合わせて聴いてみました.いつも聴いている環境ではないのと,エージングで変わっていくだろうという
のがありますが..低域がごりごり出てくる感じはありますが,10cmユニットなので100Hz以下はそれほどではないでしょう.
コーンのエッジの処理がきれいでないので,気になる人はスピーカーグリルを探しましょう.ぴったり合うのがあればいいのですが..
もしくは,ネットをはって隠してしまいましょう.
平面バッフルでもいいような気がしてきました..これにて終了.10cmユニットを扱うのもこれで終了(だといいけど..).
家に持ってかえって聴いてみました.能率はかなり低め.高域がのびておらず,ある帯域だけ(チンチン)なります.
アルテックらしさを求めるとだめで...製品のほうはDSPかなにかで音質をいじっているのかもしれません.フルレンジ
としてはどうでしょう...ツイータを追加することをおすすめします.
kitamiti@u-aizu.ac.jp